OSSC名誉会長メッセージ

日本経済大学、第一高校ヨット部総監督でOSSCの名誉会長でもある三船和馬氏より
OSSC発足30周年記念誌に寄稿していただいたメッセージです。


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小戸サンライズセーリングクラブ 会員の皆様方 30周年の活動継続に敬意を表します。
皆様方の活動形態は日本のセーリング界において一般市民活動の一環としての一役 を担った稀にみる実績であります。
何らかの形で社会的モデルケースとして公表する工夫をされては如何かと思います。
海に囲まれた日本でありますが、セーリングにかかわることは誠に希少な事象であります。
日本人は海というものに対して嵐や海難事故といった悲観的感傷にとらわれたネガ ティブな発想が風土的伝統からくる 民族意識が備わっています。
その様なこともあって西洋人のような開拓者精神的チャレンジ精神がセーブされてきました。
その上に海は公的機関によって管理され、多くの規制を受けた上における海洋スポーツやレジャーでの関わりになっています。
自然における人間の力は他愛もなく弱いものですが、その偉大なる自然の力を活用し て人間がいかに順応できるかを発見し、 力量を磨いていく挑戦がセーリングスポーツの 魅力だと私は感じてきました。 人の社会は問題や事故や事件が起きるたびに 人の行動を制限するルールを作って安 全という名目で行動制限がなされています。 しかし安全であるためには携わる人々が 協力し合って訓練し技術力を磨いていくこ とが最大の安全につながっていくことだと確信しています。 自然の驚異を軽んじ ては事故の原因につながります。 自然の中で魅力的に楽しくチャレンジ精神を忘れず人生を謳歌することは日常的健康管理 につながり、挑戦的セーリング活動を継続できるでしょう。 私はアスリート的セーリング活動に携わり続けています。
私自身が選手たちと一緒に海上に出ることにより理論的薀蓄だけでなく、実践的感覚 を習得できるチャンスを創出できると 確信しています。
理論的解説だけでは選手にアスリート的技術を正確に伝えることはできません。 近代的スポーツは科学の進歩によってデジ タル的解析が可能になり、より正確な技術 力を持続的に習得した選手たちがトップアスリートとして君臨できる時代になっ てき ました。
セーリング技術はパソコンや一眼レフのデジタルカメラの出現による技術革新によ り、アナログ映像の時代からの大改革と 言ってよいほど進化を遂げています。 日本セーリング界は依然まだ取り残されている感があります。
しかし、2020年東京オリンピックが決定し、組織的大改革が資金の投入に伴って人的改革が行われることによって技術 的革新も行われることになるでしょう。 皆様方も30周年という区切りの時に、現代におけるこれからのOSSCの発展に つ いて色々な知恵を出し合って、セーリングに関する専門的勉強あるいは研究をなされる 機会を設けられ、今までにない 発展的クラブ活動の在り方を模索・構築されていくこと をお勧めします。 私は現在、高校・大学のセーリング活動の運営に 携わり選手育成を研究し活動してい ます。
私たちが経験してきた時代のクラブ運営では選手の能力はもちろんクラブの伸展を 臨むころはできない時代になっています。
スポーツは日々技術的進化を伴っていくものです、それが多くの方々に感動や夢を与 えることができる超越の世界です。
このアスリートの世界は皆様方の活動とは直接かかわりがないかもしれませんが、レジャー的活動の中にもマンネリ化しな いで興味がそそる活発なアイデアを持った活動 形態の導入が人を呼ぶ発展性が生まれてくるように思います。
皆様方のますますの発展的な活動が継続されていくことに期待してお祝いの辞とさ せていただきます。

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